スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

金亀虫(こがねむし) 擲つ(なげう)闇の深さかな

 「金亀虫」が夏の季語。深さかなの「かな」が切れ字ということになりますね。一般的には区切れなしの句ということになります。

 「切れ字を含む句に感動の中心が含まれている」という原則に従うと、この句の中心句は三句目の「深さかな」とうことになります。 「え、金亀虫じゃないの?」と思う人も多いでしょうが、そうではないのです。
 では、「深さ」というのは何の「深さ」なのかということになりますが、これは当然「闇の深さ」ということになります。

とすると、 なぜ金亀虫を擲ったら(つまり投げたら)、「闇の深さ」がわかるのか。
ここが、この句のポイントになります。
 金亀虫はいろんな種類がありますが、基本的に背中がピカピカ光る鮮やかな色をした虫ですね。それをどこからどこへ投げたのか。

 ここで夏の夜に光に誘われて家の中に入ってきた金亀虫を、縁側から外に向けて放り投げたという状況が見えてきます。
では、光るところから暗いところへ物を投げたらどうなるでしょう?

 きらっと光って後は全く見えなくなるはずです。この時も多分そう、金亀虫は一瞬にして見えなくなったはずです。では、何も見えていないのか。そんなことはない。闇が見えています。夜の深い闇。虚子はこの深い闇の存在に、金亀虫を投げたことではじめて気がつく。はじめて見えてくる。自分が生活している空間のすぐ隣に、こんなに深々とした闇があるのか、という驚き。
スポンサーサイト

COMMENTS

COMMENT FORM

TRACKBACK


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。